一般的な畳の厚さと「厚いか薄い」で何が変わるのか解説

こんな経験はありませんか?
和室のリフォームのときに、畳をめくってみたら「なんかすごく薄いんだけど?!」または「この厚みで新しくできるの?」と疑問に思った経験です。
厚み選びで一般の住宅で使われている畳の厚みは12mm~60mmと幅広くあります。
どういったもの標準の厚さでどんなメリットがあるのか紹介していき、畳の厚さが薄いと厚いでどう違いがあるか、解説していこうと思います。

畳の標準的な厚み

一般的な畳の理想とする厚さは55mm~60mmになります。(あとでなぜか記載します)

リフォームなどで他の部材との厚みを合わせる場合に薄くするなどがありますが、最低でも30mm~60mmの間が一般的によくある畳の厚みです。
また、30㎜以下の畳のことを薄畳と呼ぶことが多く、置き畳はこのタイプで作られています。

ただし、お客様が畳の部屋をフローリングに変えていきたいというのであれば、次の厚みに合わせるのがベストでになります

のちに畳の部屋をフローリングにするのにベストな厚み

それは15mmの厚みの薄畳になります。なぜベストになるのかは、次の理由です。

畳の厚さが12mm~25mm以下の厚さの場合のメリット

リフォームなどの工事で、他の厚みと合わせることができる

フローリングを取り外し、和室にする場合など、フローリング材が15mmなので、取り外して、その15mmの厚みで畳を作ってしまえばちょうどよくなるなど、後付けで洋室を和室にする場合などで、薄畳は対応しやすい所がメリットです。

置き畳などの既製品サイズで、お届けできる

置き畳の場合で厚みがないため、段ボールなどに梱包ができるため、通販を通して、宅配業者から玄関で受け取れるということもできます。家に誰も入れたくないなどの理由がある場合にメリットがでます。ただし、置き畳ではなく、枠ありで敷き込みが必要な場合は畳業者を呼ばないと入れられないと思うので、注意が必要です。
また畳床によっては、収納や押し入れに入れて、使わない時にしまえるという手軽さもメリットの一つです。

薄畳はどんなところに使うのがいい?

・バリアフリーを目指している場合
・マンションでフローリングしかないから、畳の場所が欲しい場合
・のちに畳からフローリングに変える場合

よくある勘違い

薄いから安いことはない

厚さで勘違いが起きやすいのは、「薄くなれば安いんじゃない?」と誤解されているところです。確かに一見すると、材料が薄くなっているから安いよねと思うでしょうが、薄くするにあたり、ただ機械を使って作業しているだけではないので、色々な手間をかけないといけません。材料によっては、機械が使えずに完全手作業になる場合もあります。
そのため、通常の厚みの畳と同じぐらいの値段に設定されていることが多いです。

厚みがしっかり(畳の厚さが30mm~60mm)ある場合のメリット

張替えが年数使っても可能

畳の厚さが60mmあると畳床自体が痛みづらくなります。
畳は長年使い続けていくうちにこんな現象が起きてきます。
・良く踏む場所は薄くなる
・重たい荷物やタンスなどを置いておくと、へこむ
芯材の耐久力に年数劣化が起こってきます。
この芯材の耐久力が減っていき、足で乗ってみて柔らかくなってくるまでは、張替えができるので、一番厚みがあり、一番耐久力がある厚みが最大サイズの60mmとなります。
張替えができると新畳(新調)せずに張替えの料金で済むため、使われる方は一番リーズナブルになるというメリットがあります。30mmまでは、張替え可能な厚みですが、60mmと比べると若干芯材が柔らかくなるのが早くなります。

断熱性がよい

使っている畳床(芯材)にもよりますが、一般的に薄くなればなるほど、断熱材として使われているスタイロフォームが薄くなります。そのことで断熱に関しては普通の厚みがある畳の方が良いでしょう。

防音効果も期待できる

しっかりとした厚さがあれば、子供が畳を乗って飛び跳ねた時やお年寄りが杖を突いて歩いても、防音効果によりフローリングと比べても、音が伝わりづらくなります。
子供がまだ幼いとか、マンションに住んでいるという方は特にメリットになるでしょう。

具体的にどういう場合に使うのが理想か

・畳のコストを抑えて、長く使っていく場合
・しっかりした和室を作っていく場合
・賃貸などの張替えを多用する必要がある場合
・縁なし畳(琉球畳)にしたい場合
・住宅が年数でたわみなどがでている場合
・マンションなどの下への騒音が気になる場合